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補聴効果測定について


補聴効果測定とは

補聴効果測定とは、補聴器を着ける前と後での聞こえの違いをグラフにして数値で表すものです。

 

補聴器は、お客様の生活の質を改善する医療機器であり、補聴効果測定は「お客様が持っている聞こえの力を十分に引き出すことが出来ているか」を確認する重要な測定です。補聴器を装用しているご本人の「よく聞こえる」「音がキンキンする」などの主観的評価も大切ですが、それだけでは補聴器の細かい調整や器種選定を正しく行うことはできません。客観的評価として補聴効果の確認ができて、初めて補聴器は価値のあるものとなります。

 

補聴効果測定の方法

測定方法は音場でスピーカーから測定音や言葉を出力して、補聴器を着けていない時と着けている時の変化を測定し、実際に補聴器によってどれ位効果が出ているのかを確認します。

 

装用閾値測定

小さい音がどのくらい聞こえるようになったかの測定。
実際に補聴器でどのくらい大きく聞こえるようになっているかを知ることが出来ます。

 

聴力レベルと周波数 補聴器ありなし ファンクショナルゲイン
  1. まず補聴器をつけていない状態での聞こえを測定します。音がかすかでも聞こえた時に応答ボタンを押して頂きます。結果は△で表示します。この△が下にあるほど、聞きにくいということを表しています。
  2. 次に補聴器を着けて同様の測定を行います。結果は▲で表示します。

表は縦軸が聴力レベル、横軸が周波数です。

この表で見ますと、1000Hzでは補聴器なしで60dBの大きさで聞こえていたのが、補聴器ありでは30dBの大きさでも聞こえるよう改善しています。この差30dBをファンクショナルゲインと言い、補聴器の効果を表します。 


語音明瞭度測定

言葉がどのくらい聞き取りやすくなったのかの測定。言葉の聞き取りを正解率(%)によって表す測定です。

  1. まず補聴器を着けていない状態で、スピーカーから聞こえてくる「あ」「き」という言葉(20個)を聞こえた通りに用紙に書いていただきます。小声の大きさ(50dB)、普通の声の大きさ(60dB)、大きな声の大きさ(70dB)、更に大きな声の大きさ(80dB)でそれぞれ測定します。
  2. 次に補聴器を着けてささやき声の大きさ(40dB)、小声の大きさ(50dB)、普通の声の大きさ(60dB)、大きな声の大きさ(70dB)で同様の測定を行います。

グラフは縦軸が正答率、横軸が測定音の大きさです。

この表で見ますと、普通の声の大きさ(60dB)では補聴器なしで正答率50%であったのが、補聴器ありでは85%に改善しています。この差の35%が補聴器の効果と言えます。

「装用閾値」と「語音明瞭度」を測定することによって、補聴器の効果を客観的に確認することが出来ます。

当店では“調整”“測定”を繰り返し、お客様に適正な補聴器をご提供しています。

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